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6番(浦上雅彦君) 皆さんこんにちは。清風会の浦上でございます。
 今9月議会の質問戦も,私を含めてあと二人となりました。どうか先輩議員の皆様方,市当局の皆様方,そして傍聴席の皆様方,あと少しの間ですので,しばらくの間,私の質問につき合ってやっていただきますように,よろしくお願いを申し上げます。
 まず初めに,この壇上に立たせていただいております今,目の前のこの現実に対しまして,すべての方々に深く感謝したいと思います。本当にありがとうございます。私も公僕として,より一層邁進していくことを再度心に誓い,刻みたいと思います。
 それでは,本題に入ります。
 私は,かねてより青少年の健全育成を訴えてまいりました。青少年の「切れる」といった現象,日本各地で悲惨な事件が多発しているわけであります。だれしもが通ってきた思春期の不安定な時代,これを行政としてもしっかりと支えてあげることが大切であると考えます。
 私自身も怪しい時代がございました。脱線をしかかりますと,学校の先生でありますとか,近所のおじさんでありますとかに,その都度,ポイント,ポイントで支えられた記憶がはっきりとございます。そのころは親の言うことが素直に聞けない時期なんです。そして,やっと社会に恩返しができる年齢に,そして社会に恩返しができる立場にも成長させていただきました。ぜひ社会に恩返しさせていただきたいと強く願うわけであります。
 萩原市長におかれましては,外に向かっては力強く輝き,内に向かっては慈愛に満ちた岡山をつくりますと訴えてこられました。慈愛に満ちたまちづくりをするためには,慈愛に満ちなければならない一番小さな単位は家庭でありまして,親子間であり,夫婦間でありましょう。ここが肝心です。ここがうまくいっていると,すべてのことがうまくいきます。そして,息子さん,娘さんががたがたしますと,どうしても親子間,夫婦間もがたがたするでしょう。一軒一軒の家庭が円満であるならば,岡山市全体として慈愛に満ちたすばらしいまちとなりましょう。ということは,青少年問題に力を入れてくださることにより,萩原市長の公約は守られるということになりましょう。
 そこで市長にお願いがございます。さきの6月議会におきまして,我が清風会の三宅議員から,小学生に生命尊重の教育をというすばらしい提案がございました。そして,市長からも大変前向きなお答えをいただきました。心の教育という観点から,子どもたちが生あるものへのいたわりの気持ちをはぐくむ大切な授業の提案でございました。
 本日私が提案しますのは,その子どもたちより少し成長した中学生を対象とした授業であります。それは,職場体験学習であります。これは,趣旨に賛同してくれたたくさんの企業の中から,生徒が興味のある職種の企業を選び,朝から夕方まで3日間程度その職場を手伝うという授業であります。大人社会へ入っていく前に,将来なりたい自分自身を探すためにも,大変意義のある授業であると考えます。また,生徒が大人社会の大変さを知り,両親への感謝・敬意の念を持つことにもつながると思われます。
 この授業を,行政が全面的にバックアップしている兵庫県でのアンケート結果が出ておりますので,一部紹介させていただきます。
 まず,生徒にした質問で,「家庭内で事前に,どの活動に取り組むかしっかりと話し合った」に,「はい」と答えた生徒が全体の60%。次に,「あなたにとって,この1週間はどんな1週間でしたか」という質問に,「充実していた」と答えた生徒は,何と全体の91%。今度は,保護者にしたアンケートで,「あなたはこの活動の前と,この活動の後で,子供に対する見方が変わりましたか」という質問に対しまして「はい」と答えた保護者が,全体の43%もおられました。これはこの活動に参加して,生徒が一皮むけて,保護者が驚いたことを示しております。
 岡山市内でこの職場体験学習を取り入れている中学校は,まだ一,二校ぐらいしかないようであります。アンケート結果からもわかるように,この職場体験学習は生徒に対して何らかの形でよい影響を与えていることは明らかであります。しかし,ただでできるわけではございません。生徒に保険をかける費用でありますとか,また交通費でありますとか,幾らかの費用はかかるわけであります。また,消防士になりたいとか,市役所に興味を持っている生徒もたくさんいるそうです。
 兵庫県では,全中学校がこの職場体験学習を取り入れ,県知事からのトップダウンで,企業の受け入れもスムーズに行われており,何と期間は1週間だそうであります。そこでお願いというのは,この職場体験学習を授業のカリキュラムに入れたいと申し出があった中学校には,行政の後押しをしていただきたいのです。
 先日,市長がゲストとして出席される会があったので,私聞きに参りました。そこで市長は,「不良というのは,方向や目的が定まらないで,内に秘めたるパワーが無意味に爆発している子どものことをいう。だから,やりたいことが見つかれば,力強く突き進むはずだ」と。私もそのとおりだと思います。
 そこでお尋ねしますが,この中学生を対象にした職場体験学習について,市長の御所見をお聞かせください。
 それでは,次の質問に入らせていただきます。
 岡山市にある小・中学校の施設の格差を是正していただきたいのです。私の住んでいる学区の小・中学校は大変整備が行き届いており,すばらしい環境が整っておりますが,車を10分程度南へ走らせますと,見るも無残な体育館のある小学校がございます。校長先生に話を聞いてみますと,30年ほど前に建てられたもので,雨漏りはもちろん,床もゆがんでいて,ボールは中心に集まるということでございます。同じ岡山市の子どもでありながら,6年間を過ごす環境が違い過ぎであります。多少の古い,新しいはありましょうが,目で見てびっくりするようなぼろぼろの施設を,早急に改善する必要があると思います。
 私はパソコン等ハイテク機材を全校に配置してくださいとお願いしているわけではございません。それ以前の最低限の環境──校舎,体育館,プール,この3大施設──を整備していただきたいと思っております。すばらしく整備された学校もたくさんございますが,その裏で,今もなおぼろぼろの体育館で,雨漏りのする中,体育の時間を過ごしている子どもたちがいることを知っていただきたい。そして,一刻も早い改善を願うわけであります。
 そこで教育長にお尋ね申し上げます。
 高い水準で環境整備がなされている学校を,より整備するより,夜間照明を取りつけたり,パソコンを配備するのは一たんストップしてでも,ぼろぼろの施設を改善することを優先的に進めていただき,学校による環境整備の格差を改善していただきたいと思うのですが,教育長の御所見をお聞かせください。
 それでは,最後の質問に入らせていただきます。
 さきの6月議会で,我が清風会の垪和議員の質問にもありましたが,現在14名おられる学習指導推進員を近いうちにゼロとし,そのかわりにスクールカウンセラーを配備するというのは,危険過ぎると思うわけであります。
 もちろん,スクールカウンセラーの方々も活躍してくださるとは思いますが,朝から夕方まで毎日おられるわけではないようですし,荒れた学校をもとの落ち着いた状態にするプロである学習指導推進員の先生のかわりがすべてできるかといえば,疑問が残るわけであります。学習指導推進員をすべてなくすと決めるのではなく,SOSを発信している中学校には学習指導推進員の先生を配置していただきたい。
 将来的にはすべての中学校が落ち着きを取り戻し,加配の先生が必要ない状態になることが最終目標であり,私もそうなることを強く望んでおりますが,今現在,学習指導推進員をなくして,そのかわりにスクールカウンセラーをという考えは,時期尚早であると思います。
 財政上の問題もありましょうが,「助けてくれ,自分たちだけの力では手におえない」とSOSを発している中学校に,岡山市が熱血先生を送り込むのは当たり前のことではありませんか。岡山市がその熱血先生の費用を削ろうとするのですか。将来の岡山を背負って立つ青少年の健全育成のために絶対必要な費用だと思うのですが,どう思われますか。教育長の御所見をお聞かせください。
 以上,学校関係の身近な質問を簡潔に3つさせていただきました。市長就任以来,子どもを持つたくさんの父母の皆様方が,岡山市の教育行政をかたずをのんで見守っておられます。萩原丸の腕の見せ所と考えております。「スカッ」としたお答えをいただきますよう期待して,私の質問を終わりたいと思います。
 聞いてくださった皆様方,ありがとうございました。(拍手)



市長(萩原誠司君) 休憩前の浦上さんの御質問でございますが,職場体験学習,これは非常にいいと思います。特に,中学校の段階における職場体験,あるいは中学校の段階における地域社会とのかかわり合いの強化というのが,今本当に重要だと思います。小学校について言うと,割合,スポーツ少年団とか,ああいう活動で地域につながっている。地域のおじさん,おばさんという感じで──うちの息子もそうですけども──随分面倒を見ていただいて,その結果,礼儀もあるし,やる気もあるというような,そういう育ち方をしている子が中学校になって手が離れてしまって,余りしっかりしないという感じがどうも私もあると思います。中学校における子どもたちへの社会としての教育というのが大きな課題,日本としての課題だろうと思いますし,当市としても前向きに考えないかんと思います。
 また通産省の話で申しわけないんですけども,初等・中等教育におけるインターンシップ授業及び社会人講師派遣のための企業データ集というのを通産省が編さんをしておりまして,問題意識は全く同じであります。ただ,通産省の場合ですから,将来の職業を子どもたちによく考えてもらって,いい選択をしてもらうことが,我が国全体の生産力のアップにつながると,こういう理論構想のもとにやってはおるんですが,結果としては同じでありまして,中学校等から要請があった場合に,「よし,うちは受け入れるぞ」という決意を持っている企業を全国的に調べております。
 当然ですけども,岡山市内でそういう呼びかけにこたえようという企業も何社か既にこの中に含まれておりました。そういう意味では,市としても先を越されたという感じがするわけでございますけども,岡山市の方から呼びかければもっと数がふえる可能性もございます。
 いずれにしましても,既に岡山市内において,子どもたちを受け入れて,職場体験をさせようということの議論がある程度進んでいたというのが実情で,その成果を各学校にもお渡しをしておりまして,そして具体的に話が進むことができるような方向づけを,今一生懸命しているところでございます。
 これで初期の段階はいいわけですが,これを本当にもう少し組織的,体系的に行うために,幾つか事例が出てきたやつを検証し,いいとなれば,お尋ねにもありましたけど,もう少し積極的に支援をすべきじゃないかというような方向にも発展するわけでございまして,市としては何校か手を挙げてくれて,まずこれが実現できるということを大きく期待しているわけであります。
 加えて,お尋ねの中に家庭の重要性という話が出ました。家庭が第一。不規則発言で「頑張れよ」という話もあったようですけども,まさにそのとおりであります。やはり家庭という単位がしっかりすることというのが重要でもありますので,私が思ったことは,こういう事業が進みつつある。それが子どもたちを社会で何とかケアをしようということである。そして,ただその大前提として,家庭がこういう社会の気持ちに理解を示し,賛同してくれるという状況はつくらにゃいかんと思います。
 そういう意味では,こういった事業を始めるとすれば,これも我々の考え方や,あるいは市議会における議論を,市の広報を,チャンネルをつかって家庭までお届けをするということが必要じゃないかなとあわせて思っておりまして,今後私どもの広報部局と教育委員会でその辺のやり方についても議論をしていくつもりでございます。
 以上でございます。



教育長(戸村彰孝君) 浦上議員の御質問にお答えいたします。
 まず,学校施設の整備につきまして,議員のいらっしゃる地域の学校はよくできておるが,5分ほど行ったら,球が体育館の中心に集まる体育館もあると,こういう御指摘であります。
 私も幾つか老朽度の激しいところへ行きまして,雨漏りがあったり,あるいはバレーボールを端に置いたら真ん中へ集まるという学校も見てきております。これらの改修というのは極めて学校教育の中心施設であります校舎,体育館,プールというものが第一でありますから,それが早急に改善されるように努力をしておるところであります。
 どういうところから手をつけるかということでありますが,これは国庫の補助をいただいておる建築が大半でありますから,この国の次の改修がですね,認められるということが一つは必要なんであります。そのために,建設年度あるいは老朽度,そういったもの,また安全度などをそれぞれ調査をいたしておりまして,準備を年次的に進めておるわけであります。
 特に,緊急の……,雨漏りとか安全性に問題があるところにつきましては,学校の施設・設備の改善の支障がないように,緊急にそれは手直しをするように努力をしておるところであります。今までは,大きな校舎の改築は大規模改造ということで,国もその予算を,相当,枠を広げて対応してくれておったわけであります。ところが,財政状況が悪くなったというので,なかなかその枠を広げないようになってしまったんであります。
 したがって,そうなると私どもとしては,国庫補助を受けずに単市でやる必要が出てくるということになりますので,どうしてもコストの削減,有効な工法等も考えながら需要に対して対応しなくちゃいけんということで,これは財政当局を初め議会の皆さんにも御支援をいただかなければいけないことであります。
 それから,パソコンなどはちょっとやめてというお話がございましたが,これも教育内容・方法の改善としては,避けられない問題でありまして,これは隣の県がですね,非常にパソコンの指導を徹底しとると。例えば,倉敷の方がですね,そういう状況について,今でも上位にあると認識しとんですけれども,そういうことがあったら岡山市の子どももかわいそうなわけでありますから,パソコンも手を抜けんということは御理解いただきたいと思うわけでございます。
 次は,心の教育のあり方につきまして,生徒指導推進員というのは減らしてカウンセラーにしてしまうというのは,ちょっと時期が早いではないかという御質問でございます。
 お話のように,生徒指導が特に中学校だけから小学校の方へおりてきておりまして,中・小ともこの対応に苦慮しておるところであります。そこでスクールカウンセラーを国と市が配置し,その上に国の事業として心の教室相談員というのが配置されとるわけでありますが,これらの類似的なものは専門的なスクールカウンセラー,それに統一したいというのが基本線であります。しかし,議員が御指摘のように,生徒指導推進員の役割が,ますます必要なというところも現実には出てきておるのが現場の実態ですね。
 そこで私ども基本線は変えたくないんでありますが,現場が納得するというか,改善でなくてはいけないという点におきまして,議員の御指摘を頭に入れながら,改善の方策を立ててまいりたいと考えております。
 以上でございます。



6番(浦上雅彦君) 市長,そして教育長,大変前向きな御答弁ありがとうございました。少し時間があるので,余談になると思いますが,お話をさせてください。
 教育長はお子様が4人,お孫様が7人おられるそうで,日夜,子どもの視点で物事を考えておられるそうですが,市長のお話にも今一瞬ありましたが,私は独身のため,残念ながら子どもがおりません。しかしながら,そのかわりに,現役の中学生に最も近い年齢でございますので,子どもの気持ちがよくわかるわけであります。
 そんな若い私が,子どものころの記憶を思い出してみますと,やはり操山を駆けめぐり,百間川で魚をとっておった記憶がございます。あれから20年がたち,子どもたちの学校生活は変わってしまったような気がいたします。
 「今の時代は,学校に子どもが使うパソコンが配備されてないと話にならないんですよ」と,これは現役の小学校の先生の言葉であります。果たして本当にそうなのか。社会的背景が変わっているのはわかりますが,「子供は火の玉,子供は風の子」と言われ,元気いっぱい遊んで,暗くなったら家に帰る,これが健全なる子ども像であると思い込んでいる私の方が古いのかわかりませんが,いずれにしても子どもによいショックを与えて,子どもにビリビリと電流が流れるチャンスがあるのは授業であると考えます。今までどおりの授業内容であったら,今までどおりだと思います。当たり前のことですが。社会的な背景が変わってしまっても,絶対的に変わらない大切なこともございます。生徒の心によいと思われることはどんどんと授業に取り入れていく柔軟な姿勢を持つことが大切であると考えます。
 岡山市のすべての小・中学生が生き生きとした学校生活を送り,青春を謳歌することを夢見て,今9月議会の大トリ,三宅議員につないでいきたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
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